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ユウコの後輩、マサミが課長に怒られています。どうやら取引先の相手を怒らせたみたい。
ユウコはしょんぼりしているマサミをちょっと息抜きに誘いました。
| マサミ | またやっちゃいました……取引先でついイラッときて売り言葉に買い言葉。はー、私、営業向いていないかもしれません。もう辞めちゃおうかなあ。あー、思い出したらまたイライラしてきた~! |
|---|---|
| ユウコ | ちょっと落ち着いて! はい、深呼吸~。 |
| マサミ | すー、はー、すー。 |
| ユウコ | 向いてないなんて、そんなことないよ。マサミ、やるときはやるじゃない。この前だって大きな案件、プレゼンテーションで勝ち取ったでしょ。 |
| マサミ | そうなんですけどぉ……なんか月始めはイライラするんですよね… |
| ユウコ | 定期的にイライラするの? |
| マサミ | そうですね。あ、ちょうど生理前かな? |
| ユウコ | 生理前は女の子はみんなイライラがあるけどね。 |
| マサミ | でも私の場合、ちょっとイライラの度合いが問題で。お客さんとケンカしちゃったり、家族や彼氏とかにも八つ当たりしたり。なんか体もだるいし。あーっ、もーっ。 |
| ユウコ | (普段は明るくてすごく気配りできる子なのに……)生理前にイライラするってことはPMSかもしれないよ? それならピルでコントロールできるかも! |
| マサミ | ピーエムエス……ってなんですか? |

生理前になると決まってイライラしたり体調を崩したり、という現象をPMS(月経前症候群)といいます。
月経前症候群の原因
1. 排卵によって体内の環境が変化すること
腹水がたまる、浮腫みやすくなる
2. 排卵後に卵巣から分泌され黄体ホルモンの影響
黄体ホルモンに対する感受性が高い場合やその時期のホルモンのアンバランスがいろいろな症状を引き起こすとされています。
その症状は主に心の症状と身体の症状があります。
- 心の症状
- イライラする / 泣きたくなる / 腹立たしくなる / 落ち着かない / 集中できない / 眠くなる / 安になる / 話しが面倒になる / 家事が面倒になる / 運転が荒くなる / 愚痴を言いたくなる
- 身体の症状
- 乳房がはる / 乳房が痛い / 手足がむくむ / 腹痛 / 頭痛 / 腹部がはる / 体重が増える / 甘いものが食べたい / 間食が増える / 食欲がでる / 肌が荒れる / 便秘、下痢になる / 体がだるい / 肩こり / 疲れやすい / 腰痛
低用量ピルがPMSに効くメカニズム
低用量ピルの服用によって排卵は抑制されます。その上、自分自身(卵巣)から分泌される女性ホルモンの代わりにバランスのとれた女性ホルモンを低用量ピルで摂取することになるため、月経前症候群は発現しないことになります。症状に合わせて服用する低用量ピルの種類を工夫するとより効果的です。
例えば……月経の前に〝うつ〟の症状が悪化する方には第一世代の低用量ピルがお薦めです。
第一世代の低用量ピルとは、その成分の黄体ホルモンの種類がNETというホルモンです。多くの患者さんのアンケートから〝前向きになる〟〝仕事がはかどる〟などの効果がみられました。
しかし、低用量ピルの種類によっては効果のないケースもあります。薬の感受性は個人差がありますので、ご自身にあったピルを見つけられることが大切です。
黄体ホルモンの種類だけではなく、製剤のタイプも影響します。例えば、多くの三相性ピルはシートの後半になるに連れてホルモン量を増加させていきます。生理的に近いホルモンの環境を再現することが目的の様ですが、それが返ってPMS様の症状を起こしてしまうことがあります。つまり排卵は抑制させるのですが、徐々にホルモン量は上昇し、その影響で月経前症候群と同じような症状を起こすことになります。
その場合は1相性のピルまたは後半ホルモン量が減るタイプのピル(シンフェーズ、ノリニール)などが症状の改善に適します。
PMSは偏頭痛と同じように個体差、社会的環境の影響など様々な要因が関与しますので、服用の工夫が大切です。
| マサミ | 自分の症状に合うピルを処方してもらうことも大事なんですね~。 |
|---|---|
| ユウコ | 痛みやイライラは個人差があるから、お薬とあわせて生理前のイライラをできるだけ軽くするよう、リラックスする方法を探すのもいいわね。 |
